木に命を吹き込む。世界が認めたチェンソーアートの第一人者・栗田広行氏が紡ぐぬくもりの世界
激しいエンジン音とともに、うなるチェンソー。激しく飛び散る木屑。一見すると豪快そのものの作業から、信じられないほど緻密で、今にも動き出しそうな動物や美しい造形が姿を現します。
日本におけるチェンソーアートの第一人者として、国内のみならずアメリカの世界大会でも総合優勝を果たすなど、国内外で圧倒的な評価を受けるチェンソーアーティスト・栗田広行(くりた ひろゆき)氏(hiro’s ART OBJECTS)。
山形県真室川町に生まれ、現在は宮城県仙台市を拠点に活動する栗田氏は、地元の木材にこだわり、一本の丸太から驚異的なスピードと技術で作品を削り出す、まさに「木の魔術師」です。
大工、林業を経てチェンソーアートへ。木を知り尽くした男の軌跡
栗田氏の経歴は、まさに「木とともに歩んだ人生」そのものです。
平成6年に木造建築業の職人としてキャリアをスタート。その後、建設会社での勤務を経て、平成16年には林業の世界へと身を投じます。木を「建てる」ことから「育てる・切り出す」ことまで、あらゆる角度から木と対峙してきた栗田氏が、チェンソーアートと出会ったのは平成17年のことでした。
建築業時代に培った緻密な職人技と、林業の現場で養われた木を見極める確かな目。木を知り尽くした栗田氏だからこそ、チェンソーを手にした瞬間からその才能は一気に開花します。活動開始からわずか1年後の平成18年には「第3回チェンソーアート岡山大会」のビギナーズクラスで優勝。ここから、彼の快進撃が始まります。
国内外を席巻。世界大会優勝へと昇りつめた圧倒的な実力
栗田氏の歩みは、そのまま日本のチェンソーアート界の歴史と言っても過言ではありません。国内の主要大会で次々と頂点に立ち、その名は瞬く間に全国へ轟きました。
さらにその実力は海を渡り、平成21年にはチェンソーアートの本場であるアメリカ・ペンシルバニア州の「ブルーマウンテンコンペティション」にて見事総合優勝を達成。ミネソタ州の世界大会でも総合3位に入賞するなど、世界にその名を轟かせました。
また、ダイナミックさを競うチェンソーアートの世界にとどまらず、美術界でも高く評価されており、「三軌展」での新人賞受賞や「山形県美展」での奨励賞受賞など、純粋な彫刻芸術としての芸術性の高さも証明されています。
こだわり:地元の材に宿る、ぬくもりを形に
世界を魅了する栗田氏が何よりも大切にしているこだわり、それは「地元の材を使用した、ぬくもりのある木彫刻」であることです。
彼がチェンソーを握り、丸太と対峙するとき、それは単なる「加工」ではなく、「木の中に眠っている命を呼び覚ます対話」へと変わります。地元の豊かな自然が育んだ木の節(ふし)や歪み、年輪といった個性をあえて活かし、その木にしか成し得ない唯一無二の姿を導き出す。だからこそ、彼の作品には、激しいチェンソーから生まれたとは思えないほどの、優しさと温かいぬくもりが宿るのです。
あなたの空間に、世界にたった一つの「木の命」を
今回、栗田広行氏が魂を込めて制作したオリジナル作品の数々を、オンラインにて皆様にお届けできることになりました。
リビングに温もりを添えるオブジェから、空間の主役となる圧倒的な存在感を放つ作品まで。すべてが厳選された地元の木から削り出された、世界に二つとない一点ものです。
今回はチェンソーアート作品コーナーの第一弾にふさわしい、まさに栗田氏らしいと思われるようなオープニングの作品をお願いしました。作品名は『温もりの記憶』です。
栗田広行氏は、リアリズムを基調としつつも、そこに木という素材の温かみや、生命力、そしてどこか神秘的な要素を融合させる作風で知られています。彼の作品は、単なる形の再現にとどまらず、対象物の内面にある物語や精神性を感じさせるものが多いです。
栗田氏の作品に共通するテーマである「生命」をダイレクトに表現し、少女とウサギの間に通い合う深い愛情と、木の温かみが合わさった作品となっています。
世界を制した圧倒的な手業(てわざ)と、天然木ならではの温もり。年月を経るごとに味わいを増す風合いとともに、栗田氏がチェンソー一本で表現した「生命の躍動」を、ぜひあなたのお手元で、その肌で感じてみてください。
▶︎KeStore:栗田広行氏のチェンソーアート作品『温もりの記憶』



📌 栗田広行(くりた ひろゆき) プロフィール・実績
【略歴】
- 山形県真室川町生まれ、宮城県仙台市在住
- 平成6年:木造建築業に就職
- 平成11年:建設会社に転職
- 平成16年:林業に転職
- 平成17年:チェンソーアートを開始
- 平成26年:hiro’s ART OBJECTSとして「手業の会」入会
- 現在、チェンソーアートクラブの出羽竜馬チェンソーカーバーズの代表も務める。
【主な表彰・受賞歴】
- 平成18年:第3回チェンソーアート岡山大会 ビギナーズクラス優勝 / 第1回東日本チェンソーアート競技大会 4位入賞
- 平成19年:第2回東日本チェンソーアート競技大会 3位入賞 / 第4回龍神彫刻競争 総合優勝
- 平成20年:チェンソーアート競技大会in東栄 メインカービング優勝
- 平成21年:アメリカ・ペンシルバニア州 ブルーマウンテンコンペティション 総合優勝 / アメリカ・ミネソタ州 ゴールデン・チェンソー・スクラプティング・チャンピオンシップ 総合3位入賞
- 平成23年:チェンソーアート競技大会in東栄 メインカービング優勝
- 平成24年:第5回東北チェンソーアート競技大会in北秋田 優勝
- 平成25年:第6回東北チェンソーアート競技大会in北秋田 優勝 (その他多数入賞)
- 平成27年:EZOCUP2015(北海道) メインカービング優勝
- 平成30年:テレビチャンピオン極チェンソーアート王座決定戦 準優勝
【愛用の道具】
1、チェンソー
ハスクバーナ:357XP、545
共立:CS350、CS260 / ECHO:ECS300W
2、カービングバー:ツムラ他
3、チャップス:サムライ他
4、エンジンオイル/チェンオイル:特にこだわりない
5、その他:チェンソー以外、いろいろな電動工具を駆使しています。
【彫刻展覧会】
- 平成19年:第59回三軌展2007 佳作賞受賞 / 山形県美展 奨励賞受賞
- 平成20年:第60回三軌展2008 新人賞受賞
【代表作】
- 岩手県 浄福寺 親鸞聖人像 樹齢360年のもみの木 高さ3m20㎝

- 山形県山形市 諏訪神社 昇り龍 境内で立ち枯れしてしまった欅


- 聖観音菩薩立像 /杉


- 白衣観音菩薩立像 /材:榧(かや)
- 裸弁財天 材は欅 高さ78cm



- 梅の里の妖精‗栗田さんが一番好きな作品です!
